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自分の好きなものだけを詰め込んだ物語
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―10分後―

「はぁ??意味わかんねー。つか、普通親っつーんならさ、子供は少し自由にしとくべきなんじゃねーの?」
とキツメに言うアーサー。
「何を言うある!!もし、相手が駄目で馬鹿なら親が引き止めるのが仕事あるね!!」
こちらの言い分も筋が通っている。

「てこと、俺は駄目で馬鹿な奴ってことなんか?嗚呼??」
耀の言い分に納得できない様子のアーサー。
「そうあるよ、気付かなかったあるか?貴様は駄目で馬鹿な奴あるよ!!」

一気にアーサーの顔が引きつった。

その顔は、引きつるというよりも引きつりすぎて怒っていた。
菊は何か危険なことが起こる気を察知した次の刹那…………

パアアアァアン。

部屋中に乾いた音が鳴り響く。
アーサーは両手にデザートイーグルを持っていた。
いやゆる、二刀流みたいなものだ。

菊は立ち上がって耀がいる方向へ眼を向ける。

「ふぅ…危ないあるね。」
どうやら、ほんの刹那でかわせたようだった。

「ふん、やっぱよけたか…。でもそうじゃなきゃつまらない。」
にやりと笑うその言葉が、二人の戦闘合図だった。

まず、アーサーが打つ、が耀は軽く避けつきなどを入れていく。
だが、アーサーも軽く避ける。
その繰り返しかと思っていた矢先、耀がいきなりアーサーの足を透かし、首元を足が狙おうとしていた。

「ちょっと、二人共!!」と止めに入ろうとしたとき、丁度、フェリシアーノが入ってきた。
彼はすぐに事態を飲み込みすばやく耀に蹴りを入れ、その拍子に堕ちたアーサーのデザートイーグルを奪い、手元でクルリをまわし、高々に天へと向けた。

パアァアアン。

また、乾いた音が鳴り響く。

耀とアーサーはやっとこの部屋にフェリシアーノがいることに気付く。
二人共、顔が一瞬で青ざめていた。

「もー、駄目だよ、二人共。俺らのルール忘れてない?これだけは絶対守ろうって、ほら言ってみてよ。」
フェリシアーノの顔は本気だった。

アーサーと耀は同時に答える。

「仕事以外の時は武器を使わない。」

満足そうにフェリシアーノは笑う。
「そうだよ、忘れちゃいけないよ。」
ニコリと笑って言うが、三人には恐ろしくも見えた。

そして、菊に近づくと、「あと、菊は俺の物だからねー。」と言った。

三人は各々の理由で次々と帰っていった。
残ったのはフェリシアーノのみ。
「さーて、どうしよっかな…。」
トゥルルルルル…
電話がなる。

「もしもし、こちら奉公屋…ってあ!√!!何々?どうしたのー?」
電話の相手はルートヴィッヒだった。
「だから、√はやめろと言っただろう。」と不機嫌そうに言う。
「えー、駄目だよ√はムッキムキでマッチョなんだから、少しでもいいようになるためにしてるんだよ。」
名案だと言い張るフェリシアーノ。
「あー、そうだ仕事のことなんだが…。」
「うん?仕事??あー、うんうん分かってるから、大丈夫大丈夫。」
続いてフェリシアーノは言う。
「奉公屋入試試験でしょ?」

「そうだ、今後の奉公屋にも関わるものだからな、頼んだぞ」
「アイサー!分かってるって!!あ、そういえばさー…」

ブツンッ

どうやらルートヴィッヒは話を終わらせたかったらしく電話を切ってしまった。
「あれ?切れてる…。もうそんなだからモテないんだよ」
がちゃりと電話機を置いた。

―欠けた月が満ちようとした夜。

               彼らはまた、動き出す。―

第二話「大切な物は守れ」終


「まったく!!何で我がこんあことをしなければならないね!!」
と、耀は嫌味たっぷりに言う。
「それはこっちの台詞だ!!」
とアーサーは怒った口調で言う。
二人は先ほどの争いで部屋をはちゃめちゃにしたので、フェリシアーノに後片付けを命令されたのだ。

「だいたい、銃なんか使うもんじゃないあるね!こっちの身にもなれってものある」
耀が今までの不満を一気にアーサーに吐き出す。
すると、アーサーが負けじと更に文句を言う。

「はぁ!?てめぇこそなぁ、音を立てずに蹴りいれたりたった一発の突きでこんなでっけぇ穴開くかよ!?」
とアーサーが指を刺したその壁には常人ではありえないほどの深さ1m、横幅2mの穴が開いていた。

「うぐっ、それは力加減がわからなかっただけある!」
追い詰められたのか、精一杯の誤魔化しでかんばる耀。
実際のところ、これがアーサーの身体に直撃していたら恐ろしい光景が広がっていたはずだ。
想像するだけでも恐ろしい。

「だいたい!!貴様こそ何あるね!見ろあるこの壁思いっきり我の身体が銃弾で縁取られてるね!」
と指をさすと。
身体の全体を縁取るならまだしも、髪の位置まで綺麗に縁取られていた。

「そっ、それはっ…。 馬鹿ぁ!!」
と叫んだ瞬間。

がらりと戸が開いた。

「これこれ、二人とも。大きな声で喧嘩はいけないよー?」とフェリシアーノが二人をなだめる。
キッと二人が睨みあう。
バチバチと火花が散っている絵が一番似合う。

するとフェリシアーノが二人の頭を掴み自分へと向け、黒い笑顔で。
「喧嘩はいけないよ!?」
と言った。

すると二人は小さな声で 「スイマセン…。」と言った。

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